【2st原付】JOG-Zのエンジンオーバーホール その1【DIY】
【状況】
今回はJOG-Z(3YK2)のエンジンオーバーホールです。いわゆるエンジンの腰下というクランクが回っている部分を開けてクランク交換、クランクサイドベアリングを交換します。
このJOG-Zは1992年式ですのですでに発売より32年目となっておりますが、WEBマスターの元に中古で来たときからすでに20年も経過しているという原付スクーターとなっております。
今までも駆動系のメンテからいわゆる腰上といったピストン交換などは適宜実施していましたが、ここでいろいろなトラブルとクランクシャフトの深刻なガタツキなどが判明したので真冬でもない真夏でもない時期にエンジンをオーバーホールすることにしましたのでその顛末記となります。
【修理開始】
まずは、この動画を御確認ください。
オーバーオール前の現状確認となります。
はい、シャフトはガタガタでクランクベアリングも逝ってるようなガタツキがありますね。
あと、ドライブフェイスもガタガタと変な揺れをしています。
結果的には、クランクは曲がっていなかったのですが、クランクの溝がガタガタだったが大きく
ベアリングもそれなりにはガタツキは出ていました。
もう一つは、この前に後輪のタイヤ交換していたのですが、マフラーを再度取り付けようとしたときにシリンダー固定部のボルトが折れて数ミリ奥に残った状態となりました。これを取り出すのにシリンダーを外して、ボルト自体は、小さい径のドリルで少しづつ径を広げていき取ることができたのです。(写真なし)
が
コロン。
あ、ピストン割れた。。
そうです、シリンダーを外すとピストンが剥き出しになりますから、クランクの歪みを確認するために手でシャフトを回してスコスコやってたんですが、ピストンを外していなかったのでスカート部分が割れました。おかげでケースは無傷でしたが。。
と、これはもうケースを割れ、、クランク交換、、ベアリング交換、と重整備への誘う出来事が重なっていったのですよ。
調べて行くとシャフトの溝もキレイな状態ではなくボロボロで奥のスタータークラッチのあたりは削れちゃってしましたのでどのみち、クランクを交換しないともう限界でしたね。
エンジン周りでスターターモーターとかオイルポンプだとかもシールからオイルが漏れてる気配も感じていましたしリフレッシュするにはちょうど良い時期です。
とりあえず、交換するこまかいかい部品もたくさんありそうだし確認しながら分解していき洗浄ですね。
とさくっと後輪外してエンジンを降ろすことに。スターターだけ新しくなっているのは前に交換しようとして買い置きしておいてたのを確認の為に装着してみました。問題なく使えそう。
■リアシャフトもガタガタ
動画です。
ここも交換です。ベアリングはもちろん総取っ替え。
■エンジン降ろしました。
タイヤ(D307)だけ新品になってます。
いやーしかし、エンジン周り真っ黒(笑)
エンジンは、スタータモータの配線、ジェネレーターの配線を抜き取ってエンジンマウントボルト(長い奴)を抜いてショックのボルトを外せば抜き取れます。
あとはフレームを支持するウマをかけておきます。
エンジンは、タイヤが付いていればスタンドで自立できますがコロコロ倒れやすいので注意します。不用意に転がすとスタッドボルトが曲がったり剥き出しのプーリーフェイスが割れたりします。
■フライホイールを脱着
ねじ込むタイプのフライホイールプーラーがないのでアストロで買ってあったギアプーラーに小ベアリングプーラーのカギ手を持ってきて組み合わせて臨時のフライホイールプーラーにしました。
抜くとき固いのですがパーツクリーナーで少々、冷やしたら抜けました。
オイル滲みがすごくて真っ黒(笑)
やっぱりオイルポンプのシャフトからの滲みでしょうかね
グリスもすっかりしなびてなんか不味そうな色味になってます。
ジェネレーターはクレのエレクトロクリーナーと周りはパーツクリーナーで掃除しました。
ギアボックスも開けて中のベアリングを外します。
これはケース手前の裏
■クランクケースを割ります。
いろいろ外したらケースを割ってクランクを取り出します。
左側のネジを全部外したらギアプーラーに8mmのホムセンスタッドボルトをケースのサービスホールにねじ込んでクランクシャフトを押し込みます。
ケースが分離してきました。
クランクがご対面。
ベアリングはケースに残りましたね。
これは、下からカセットガスコンロで暖めたらコトンと落ちました。
■各部品の洗浄
洗い桶に洗浄したいモノを全部入れて粉末のパーツクリーナーで丸洗いします。
風呂場の洗い場に持っていってお湯をそそいで溶かします。
洗剤は、モノタロウ パーツ洗浄剤です。パーツクリーナーつけ置きタイプ
中が見えない?いやぁあ、もう黒い水しか見えないので自重しておきます。
半日以上着けておきました。
次回は、残ったベアリングから外して行きます。