【2st原付】JOG-Zのベアリング交換【駆動系メンテナンス】
【2st原付】JOG-Zのベアリング交換【駆動系メンテナンス】
【状況】
WEBマスターの足である原付スクーターYAMAHA JOG-Z 1992。
エンジンを切って引き回していると、ゴロゴロっと音がしてくる
音がしてくるのは、クランクケースの内部の後輪側。
車輪の回転もスムーズではなくて若干ひっかかりや抵抗感も感じられる。
回転すると音がする。PCのFANの軸受けも劣化してくるとうるさくなりますよね。
バイクにもベアリングが軸受けとして利用されているので音がする原理はまったく同じ。
要はベアリングの劣化により異音が発生した模様。
今回の修理は、このベアリング交換をしようと思います。
【修理開始】
まずは、後輪をはずす為にマフラーを脱着します。。
10ミリレンチでここの2カ所。
と
はずれました。
ここのガスケットは何回かは再使用できますけど排気漏れに注意です。
車軸側です。後輪はドラムブレーキになっているのでブレーキシューが見えます。
はずします。
ここに1こベアリングが見えます。交換予定です。
クランクケースを開けます。
ここのネジ類にプラスネジが使われているんですけど、サビがでてきている旧車だと固くなっているし油断すると簡単に舐めます。
今回は、作業に慣れていない方も見にきてくれているかもしれませんのでWEBマスターも使っているとっても便利なネジを舐めずにはずせる秘密兵器を紹介しますね(^o^)
じゃーん!インパクトドライバー。
これですよ。コレ。バイクメンテナンスの必需品です。右に見えているハンマーも必要です。
要は、頭をハンマーでぶったたいてやると、垂直方向の衝撃を利用してネジ山に食い込みつつドライバーもちょっと回転して固着したネジを舐めずに緩めることができます。
写真だと、普通のドライバーに見えますけどこれは、頭を叩くとドライバーが回転するんです。
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WEBマスターの持っているのコレと同じもの↑
はっきり言って、整備を自分でやりたい方は買ってください。
それぐらい必需品です。
ちょっと固くなって回せなくなってくるネジは、バイク整備に限らず車の整備でもよくあります。
無理にこじって舐めたら、その処置にものすごく時間を取られますし面倒ですよね。
でも、この道具を持っていればもう、はー固いな、、でもハンマーでコンコンでクルン♩ですよ。
とっとと、次の行程に行けますからね。
クランクケースを開けると、プーリーとかベルトが見えてきます。
前回の整備ではベルトを交換したのでガスケットがまだ新しめなので再利用します。
クラッチをはずします。
エアーインパクトでガガガ。
はい、はずれました。
さらに、今回はギアボックスも開けるので、ギアオイルも抜きます。
ドレンボルトをはずしてオイルを排出します。
とろみがあってちょっとギラギラしてるものがでてきました。
ギアボックスを開けました。
カバーの方にもベアリングがはまっています。
どうもこれがゴロゴロの原因のベアリングのようで軽く回してもひっかかり感があってゴリゴリしています。
替えましょう。
おっと、さらに奥にもギアの軸受けのベアリングも登場。
ギアオイルでべとべとです。
ベアリングを引き抜くにはこのような工具があるととっても楽になります。
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ベアリングプーラーを使ってベアリングを交換していきます。
ベアリングプーラーは、ベアリングの穴に特殊工具を差し込んで引き抜く工具です。
こいつをベアリングの穴に差し込みます、、うん、入らないぞ、、
ぶったたけ(^o^)
ネジの芯を差し込んで先端を押し広げてベアリングにひっかけて抜けないようにします。
締め込みます。
この門型の工具を使って、中心のネジを締め込むことによってベアリングを引き抜きます。
そしてクルクル回していくと、パキパキ音がしながらベアリングがひっぱりだされてきました。
はい、はずれました。先端がちゃんと広がってひかっかっていますね。
この純正ベアリングを新たに打ち込みます。
部品番号 93306-20006 ベアリング B6200 UR NTN
新旧比較。ここはまだ劣化しきっていませんがこの機会に交換。
ベアリングを入れていきます。
これは、シュリンク包装用に買ったものですがこんな使い方がありましたね(^o^)
なければドライヤーでもOKですよ。
工業用ドライヤーは、熱風が直線的で高温です。
ベアリングの外周の大きさにぴったりなサイズをチョイスして
ぶっ叩きます。
はまりました。
次は、カバー側のベアリングです。問題の箇所になります。
部品番号93306-00315 ベアリング(600SH2C4)
オイルシールとサークリップも交換。
外し方は簡単ですよ。コレ。カバーを固定してハンマーで軸を叩くとベアリングごと外れました。
ベアリングプーラーで外してから
叩いて挿入。
オイルシールとクリップを交換して完了。
さて、今回、WEBマスターが個人的に難所だった箇所です。
この中に軸型のサークリップが入っているのでこれをはずす必要があるんですが、かなり大きいサイズの為手持ちの工具が合いませんでした、、
このタイプなんですがサイズがあっていないので穴からすべって抜けて外れてしまってクリップを外すことがきません、、イライラ、、
悪戦苦闘してなんとかはずしましたが、もういやです(゜Д゜)
あー無理にはずしたのでくにゃりと。
サークリッププライヤーはここ大きめのサイズが必要です。
さて、車軸のベアリングを抜きます。
セットして、
回すと浮き上がってきます。
外れました。
向こう側が見えますね(゜Д゜)
中にオイルシールが入っているのでコレも交換します。
新旧ベアリング比較。シール付きのベアリングです。
部品番号 93306-20310 ベアリング(B6203DU)
オイルシールも交換します。
交換しました。
ベアリングのシールを外すとグリスが入っています。
これはまだ使えたベアリングですが、交換。
ベアリングホールを暖めます。
ベアリングをセットします。
大きめのハンマーがあったのでガコンと一撃でした。
はまりました。
サークリップもなんとかはめ込みました。はずすときよりは楽でした。
軸やギアにギアオイルを塗って組み付けていきます。
回転がスムーズですよ。
このギアボックスのファナルギアでベルトからくる回転をさらに低速にします。
ギアを取り付けました。掃除もキレイになりました。
新しいガスケットを取り付けます。
カバー側も組み立てます。
このネジも固かったので締めるときもインパクトドライバーと締めてやります。
ギアボックス組み立て完了。
ボトルの目盛りで計りながらギアオイルを規定量充填。
クラッチは、シューもまだOKだったのでそのまま戻します。
スターターを回すと、ガッガとひっかりが感じられことがあったのでついでにメンテナンスします。
スターターギアのところのネジが固いのでインパクトドライバーで緩めます。
このベアリングにうすーくグリスを塗ってることにしました。これでスターター作動時の異音がなくなりました。
使用グリスは、車のドライブシャフトに使った極圧有機モリブデングリースです。これをほんの少々塗りました。
はめこんでやります。
あとは、ウェイトローラーにも同じグリスをほんの少々塗り込みます。
ベタつかない程度にうっすらです。
あとは、元のように組み立ててガスケットとベルトを填めます。
ベアリング交換完了。