【2st原付】JOG-Zの修理【DIY】
目次
【状況】
2016年も明けた1月頃のこと。WEBマスターの足用原チャの2stエンジンの7ps JOG-Zのアクセルの戻りが不調になりエンジンを切らないと加速し続ける危険なバイクになってしまった。とりあえず、車庫に無事帰還できたので暇を見て修理することに。
ちなみに、この車種は、1992年式なのでざっと車齢24年目っていうところです。
【修理開始】
今回は、JOG-Zのエンジンの主に吸気系のオーバーホール、及びアクセルワイヤー交換、バッテリー交換です。
まずは、必要な交換部品発注の為の診断をするために各所点検。
まず、アクセルが戻らなくなった一番の原因は、キャブレターのアクセルワイヤー取り付け部のネジ山の破損。
そして、これは始まりの序章に過ぎなかった。。分解すればするほど出てくる出てくる問題の山。
一つずつやっつけていこう。
アクセルワイヤーの点検
前輪の上のバイクの正面のカウルを開けて上と下のアクセルワイヤーのつなぎ目を点検するとワイヤーがケバケバしている。JOG-Zのアクセルワイヤーは、途中で2本を直列に繋ぐ形になっていて写真がつなぎ目の部分。点検すると動きが渋くて重いし、使用歴は10年以上は経過しているので今回は交換します。
- JOG-Z アクセルワイヤー
キャブ側
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ハンドル側
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キャブレターのオーバーホール
ここで問題が、、アクセルワイヤー部の固定ネジ山が破損してネジが締め付け不可能な状態に。
おそらく、ここが緩みだすとアクセルの開閉操作でうごきますからネジ山がガタガタになってしまったと思われます。触ったときにはネジがグラグラでしたのでここの緩みがアクセル不調に繋がったと考えて間違いないですが、その原因はアクセルワイヤーの渋さであったり、ネジの緩みですね。
キャブレターのネジ山の再建。
4ミリのネジ山が壊れたので5ミリのネジ山を掘ります。
まず、取り付け部の穴の拡張。鉄工ドリル歯でワイヤー固定部の部品の穴を5ミリにします。
これは簡単。
でこれの出番です。タップ&ダイス。ネジ山を作る工具です。
4.8ミリのぐらいの鉄工ドリルで下穴を広げてから5ミリのタップでネジ山を作ります。
失敗は許されないのでCRC556を吹きかけて削り吹きかけて削りで削りカスを飛ばしながら慎重に3歩進んで2歩戻る要領でネジ山を作ります。
ホムセンで調達した5ミリのステンレスネジです。
とりあえず、新しい山に新しいネジで締め付けると無事固定できました。
あるととっても便利なタップ&ダイスです。
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精度はそれほど高くありませんがこの辺りでも十分です。
オートチョークの点検
【注意事項】
バッテリーに接続して検査する場合には、ピンを自分の顔に絶対に向けないにしてください。
いきなりピンが飛び出してきたりして目に当たったりすると危険です。
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エンジンが冷えてる状態から始動するときには、チョークの操作が必要ですがスクーターの場合は自動になっています。そのオートチョーク機構がこれ。キャブレターに付随しています。
保温キャップが填めてあります。
分解すると、中には電気が流れると発熱する小さな丸い板、バネ、加熱されると棒が延びてくるユニットで構成されていました。
棒は、発熱体で加熱されると内部の熱膨張ワックスが膨張して棒を押し出してきて冷めるとバネで押されてひっこみます。
オートチョークをバッテリーに直結してみると、さきっちょどんどん延びてきました。
どうやらオートチョークは正常でした。エンジン自体の調子は悪くなかったハズなので予想通りの結果に。
ただし、キャブレターを分解掃除しているとキャブレターの各部がいろいろ緩んでました(^^;)
締めすぎると舐めそうだし、甘いと緩むんですよね。
フロートやその他は問題なしでしたので各部、ジェット類の穴をチェックしてクリーニングして再組み立て。
エアクリーナー交換
古いクリーナーはジョイントホースのクリアランスが馬鹿になっていてスカスカになってしまっててすっぽぬけるので交換へ。
バッテリーは交換。
電圧が大幅に低下して11.35Vまで落ちていました。これでもエンジンかかるんですけどここまで開けたし新調します。
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WEBマスターは、バッテリー維持のためトリクル充電を乗らない間していますので普通のタイプのシールドバッテリーを購入しました。
インテークマニホールド交換
我がJOG-Zも多分に漏れずヒビ割れの洗礼を受けたので交換。
やっぱ、振動がすさまじい場所なので割れてきます。
こいつをはずすときはですね。六角ネジをはずす必要があるんですけど固いです。でもちゃんとサービス性を考えた位置に穴があるのでこの穴を利用するとエンジン脱着する必要もなくいけます。固いときはメガネレンチでブーストですね。
手前側は楽勝です。
内部はツルツルでしたが、ヒビ割れは深いので時間の問題だったでしょうね。
インテークマニホールドをはずすと、こんな部品が出て来ます。
2stエンジンのリードバルブです。混合気がエンジンのクランク室から戻るのを防ぎます。
目視点検では異常なし。
でエンジンサイドに大きな穴がっぽかり開いてクランクが見えます。
キックを踏むと、パッコプシューてな感じでピストンから空気がでてきます。サビもなくピカピカでオイルでテカテカしています。
負圧コックとガソリンホースの交換
新しい6ミリと8ミリのガソリンホースを購入。
長さを調整してカットします。古いのはカチカチですね。
ビニールチューブ使って口サイホンでガソリンをガソリン携行缶に移します。火気に気をつけてね。
ガソリンの蒸気を直接吸わないように気をつけますよ。
新しい負圧コックを取り付けます。古い負圧コックは、たらたらガソリンが止まってない状態でした。
ガソリンがタンクに入ってるときは負圧コックから上のホースをはずすとガソリンだだ漏れなので要注意です。
エンジン周辺のカバーの洗浄
これが一番きついかったかも、、ちょっと黄色くなった古い持ち越し灯油が残してあったのでそれを洗浄用につかいます。
エンジン作動チェックです。
プラグを使った簡単な圧縮UP改造のみ施してありますがその他すべてノーマルです。
キャブレターは走行テスト時に微調整します。
再組み立てです。
注文した部品が届いたので組み立てです。
新品のアクセルワイヤーですが新車から23年過ぎた今でも純正部品が取れるのがすごいですね。
アクセルワイヤーを接続していきます。中間点。
キャブレターの中のこの部品をアクセルワイヤーで動かして混合気の量を調整します。はめるときはこのスリットの部分を内部の突起に合わせないとはまりませんので注意します。
キャブレターに取り付けます。
スロット側です。分解したついでにセルモーターのスイッチに接点復活剤をスプレーしてクリーニングしておきます。
アクセルワイヤーを固定していきます。
ハンドルのパイプにシリコンスプレーをシュッと一吹きしてから装着。
信じられないほどアクセルが軽くなりました、、(^^;)
アクセル部完成。
各部カウルをはめて組み立てていきます。
本当は、全部クリーニングしたかったんですけど2月で外がくっそ寒いので今回は保留。
負圧コック固定。ガソリンホースは新品です。
バッテリーも新品になりました。見えてる配線はトリクル充電用のケーブルでバッテリー直結しています。
表側でかろうじてキレイにしたオイルタンク。
無事、組み上がりましたよ(^o^)
そういえば、古いバイクの修理をしてますとネジが足りなくなったりダメになったのを交換したりしたくありませんか?
WEBマスターはこれがあります。
ヤフオクで買ったJOGのネジセット(^^;)500円ぐらいで買えますよ。
YAMAHAさんは、モデルが変わっても共通部品が多いので別モデルのネジでも使い回し可能です。
テスト走行へ
アクセルワイヤーが新品になった効果がこれほどとは(^^;)
キャブレターもオーバーホールしてエアクリーナーも新品なのでエンジンがルンルンで加速が凄まじくなりました(^^;)規制前の2stの実力を実感しました。