【2st原付メンテ】加速しない、後輪引きずりの修理【JOG-Z】

【2st原付メンテ】加速しない、後輪引きずりの修理【JOG-Z】

【状況】

■JOG-Z 1992 50CC YAMAHA 2stエンジン

今回は加速しない(※正確にはしばらく乗っているとギアが下がらない、後輪が引きずるような)症状が出始めましたのでメンテナンス修理のお時間になりました。

駆動系が冷えてくると正常になるんですが、しばらく乗ると上記の症状が出始めて乗っていて快適ではないので症状が悪化して本格的に壊れる前に修理に取りかかろうと思います。

原付スクーターのクランクケース内は密閉されているので、走行距離が伸びるとベルトのカスが溜まっていき汚れていきます。また、クラッチの中のトルクカムも古いグリスを拭き取ってグリスアップしてあげる必要があったり、ウェイトローラーの掃除や給脂も定期的にはした方が良いです。

前回のクランクケースのメンテは、2019年の8月頃だったので現在2021年2月。前回より1年半ですので割と毎日乗っているのでベルトカスなどもかなり溜まってそうですね。

それでは取りかかりましょう。

【修理開始】

2021年バージョンのWEBマスターの足車のJOG-Z 1992 50CC YAMAHA 2stエンジンです。

キックレバーを外して樹脂カバーをはずします。ここから先は、ネジが固かったらインパクトドライバーをつかいましょう。持ってなかったら無理しないで用意してから作業した方がネジを舐めるより100倍ましですよ。

バイクメンテなどで面倒くさくなったり大変だなと思ったりするのは大体、固いネジがはずせないあたりから始まってくると思いますが、インパクトドライバーを使えばホントに楽ですから。

ちなみに、電動工具のインパクトドライバーではなくこちらは、金槌(かなづち)で頭を叩いて打撃を回転に変換して回すタイプになります。打撃で押しつけながら回転させるので非常に舐めにくいです。

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+3のプラスドライバービットがいい感じにしっくりきます。

周囲にたくさんついているプラスねじをサクットはずしてカバーオープンです。

大体、インパクトドライバーでコツコツ全週順番にネジを叩いて緩めておけば簡単です。

あけると内部はもう真っ黒。

ベルトもなんかホコリまみれにみえますね。

クラッチをはずします。いつもはエアーインパクトレンチでガーではずしますが、割と平日の緊急メンテでしたので深夜な都合上、WEBマスターハンドで外していきますね。そういえは、オヤジに楽天ハンドをゲットしたあげたなーなんて思い出しましたよ(^^

大分、使い込んだプーリーはずしをかけてモンキーレンチで緩めます。

クラッチアウターをはずすと、クラッチーシューが見えてきました。最初にクラッチミートする部分が焼けてますね。

この辺りまでは異常は特にはなさそうです。

次は、クラッチをさらに分解してトルクカムの点検とグリスアップですね。

これのはずし方は前回の記事でもやってます。

キャプテンスタッグのキャンプ用品の折りたたみテーブルを出してきたら写真がちょっと見栄え感UP。

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トルクカムのカバーをはずしてチェック。

ちょっとグリスが少ない感じなのでグリスアップしておきます。

いつもの極圧有機モリブデングリス

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見た目は焼けてるとかもなくそこそこは動きますが、グリスアップしたらもっと軽くクルクル動くようになりました。これが原因かなと。グリスの量って言うのはある程度、メンテの経験と実際の乗り味の比較検証がないとなかなかわかりませんからね。今回は少し多めにしますが、どのみちクランクケースは、最低1年~1年半は1回は開けて掃除やらグリスアップは必要です。

掃除してからグリスアップして元に戻します。

次は、ウェイトローラーの点検とグリスアップです。

WEBマスターハンドでプーリー回しでプーリー脱着します。

 

カスまみれで真っ黒なので掃除。ローラーは薄付けグリスのおかげで摩耗なし。

今回も掃除してグリスを薄く塗っておきます。

最初はねばってる感じがしますが慣らせばコロコロになります。

プーリーをブレーキクリーナーで脱脂して綺麗なサラのウエスで拭き取って綺麗に。

ベルトがこのプーリーに挟まれている空間で動いて変速しています。

手前がドライブフェイス、奥がドライブプーリーです。

ベルトもブレーキクリーナーで脱脂してカスを落としておきます。摩耗限度はまだOK。

 

プーリーもブレーキクリーナーでカスを落として再度装着。

実はクラッチ側からかけた方が入れやすいと思います。あとは回転させてねじ込む感じでベルトセット。

手で回していくと遊びが取れてきます。

セルでエンジンがかけれるならここで回転に気を付けてエンジン始動して動作確認しておきます。

キックしないとダメな方はもうクランクケースを閉じましょう。ダメならやり直しになりますが(^^;)

 

 

元に戻してクランクケースのメンテは完了です。

次は、タイヤをはずしてドラムブレーキをメンテしていきます。

マフラー脱着。

 

エアーインパクトレンチで緩めます。

タイヤ脱着すると後輪ブレーキシューが見えてきます。

シューを外して摩耗状況を確認します。カスが溜まってくると摩耗粉のせいでキーキー音がしてくるんですがもっと他にも原因がありました。

ホイールにブレーキドラムが固定されているんですがこの内面にかなり溝ができている状態になっていますね。

この溝がブレーキライニングに縦溝(段付き摩耗)が出来る原因になり音鳴りやジャダーを発生させます。

そして、このような状態が進むとブレーキの効きが甘くなるので調整して遊びを減らしてきつくブレーキをかけれるように調整してしまいがちですが遊びを減らしすぎるとブレーキを引きずります。

ということでブレーキシューをとっとと交換します。ライニングをきれいに摩耗させて使うには、ブレーキのドラム研磨を考える必要がありそうです。

今回は在庫しえいたブレーキシューの交換で対応します。

後輪ブレーキの遊びの調整はこのボルトで調整します。

後輪タイヤを装着します。今は90/90のちょっと太めを履いてます。

マフラーも再び装着してメンテ修理完了です。

■メンテ修理完了

今回のメンテ修理は最高に効きました。加速性能が完全回復しまして坂道でも発進加速でも追い越し加速でも7馬力2ST-JOGの性能を出して切れているんではないかと思います。

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