【旧式】マザーボードのBIOSチップの交換【GIGABYTE】

【状況】
数年前のある日、WEBマスターの自作メインPCが突然、落ちたあと上手く起動しなくなりいろいろ試してBIOSのリセットだの試してもついぞ復旧することができなくなり画面がブラックアウトしたまま起動しなくなってしました。その時は、すぐに中古で売っていた同型のマザーボードをたまたま中古ショップで見つけたのですぐに購入して交換したら同じ構成(RAID1のSSD2台のCドライブなど)のままPCを復活させることができた。WEBマスターはRAID1で運用していたのでどうしてもZ77のチップセットを使ったマザボが必要だった。RAID1なので同じ内容のデータが入ったSSD2台ということになるが、RAIDを解除操作してRAIDの情報を消さない限りは他のマシンに持っていってそのまま繋いでも動かないというのはなんとなくわかる。
故障原因としては、おそらくBIOSのROMチップの内容か又はそのものが飛んだのだろうと推測したが、外部からROMライターで焼き直すか又はROMチップを外して交換も必要かもしれないと思っていたのでこの辺りの修理を試してみようと思ってちょっとづつROMライター購入など準備をしていた。
そして2025年になり、メインPCもCPUもマザボも新しいシステムに引っ越す準備をしないといけなくなったがいきなりシステム引っ越し(SSDの付け替えたりGPT変換したり)をすると失敗するかもしれないのでこの故障マザーボードを復活させてメインPC引っ越しのテストをすることにした。これで、同じ構成のマシンのコピーでRAID1解除からのMBRからGPTに変換する手順書を作れる。現状PCは、RAID1なので新しいディスクを追加して3台にして新しいコピーを自動的に作ってから取り外せば良い。このコピーで成功したら本番の引っ越しをすれば良いのだ。
【修理開始】
まずは、マザーボードのBIOSのROMを確認します。
MXIC MX 25L6406E M21-21G 64Mbit つまり8MB
このROMが2個あります。
このマザボはバックアップ用のROMが付いていて何かメインBIOSに問題があれば自動でバックアップから焼き直すんですが、今回は復活出来ませんでした。
いきなり故障したかもしくはいろいろやっているうちに自動焼き直しが入ったタイミングで焼いてる最中に強制終了とかしてしまったのかどちらにしろモニターは暗転したままだったので不明でした。モニターも反応が悪くときどきPCの信号を拾っても映らないときがあったのでいろいろ悪い条件が揃ってしまったのかも。まぁその後、モニターは買い換えましたし実際、なにからしらの物理的な不具合が発生したのも間違いないと思います。
※ハンダする際には、1番ピンとROMチップの●印を合わせます。
バックアップ側を剥がしました。やりかたは、半田を追加して横のピンにはみ出させ熱を伝えて4本同時に加熱してちょっとづつ4本同時にソルダーアシストツールを使って浮かせていきます。それなりに半田ゴテの経験と吸い取り器などの道具が必要です。強引にやるとパターンが切れて終了となりますので注意。半田ゴテは30Wくらいので短時間勝負した方がダメージが少ない。はんだ吸い取り器付きの半田ゴテがあると楽です。加熱して同時に吸い取れるから失敗が少ないのでワーク(この場合はマザボ)にダメージが入り難いです。
2カ所外しました。フラックスリムーバーでお掃除しました。
ROMライターで焼いておいたROMチップ。
マザーボードの配線によっては外してから焼いた方が確実です。
ROM焼きのやり方は他の情報源サイトの方が詳しく詳細なので今回は割愛します。
使ったツールだけ書いておくと、AsProgrammer_2.1.2になります。
やったことは、ROMチップを洗濯ばさみツールで挟んでROMの種類を選んで、GIGABYTEからダウンロードしたBIOSデータを焼くだけです。
2個半田付け完了
半田の状況をルーペで拡大して目視検査して全ピンOK
これで復活するハズです。
ケースに入れて電源に接続して電源ON。最初は真っ暗でしたが電源ONのまましばらく放置してその後2,3回電源入れ直してモニターの入力を手動で何回か切り替えたら画面出ました。
BIOS has been reset – Please decide how to contine
BIOSがリセットされました。どう進めるか決めてください。
修理成功
BIOS画面に進んでみます。
問題もなくフツーに操作できました。USBキーボードでも所定の場所に指せばBIOSで認識して使えますのでチョー古いって訳でもないんですね。一応、設定すればUEFIでも起動できますけど、WIN11ではTMPが2.0には対応しないのと対応CPUがもうないのでこの板はWIN10までということになります。
これで本番環境の引っ越し用テストマシンが作れます。