【ケロシン灯油】シーアンカーランタンを点火せよ【燃焼系ランタン】

【ケロシン】シーアンカーランタンを点火せよ【灯油】

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※このランタンは、シーアンカーランタンですが、バタフライランタンやペドロマックスランタンと構造が共通です。

【状況】

シーアンカーランタン

シーアンカーランタン

<※闇夜に浮かぶシーアンカーランタン※ロケ地 道志の森キャンプ場>

ひさしぶりにキャンプにいくのである。そして、キャンプの夜には明かりが必要である。

ということで、テーブルの上やテント内以外で使える大光量のランタンを購入した。

そして買ったものはかなりのキワモノの部類である中華シーアンカーケロシンランタンである。

この灯油ランタンは、元はドイツ製のペトロマックスHK500のデッドコピー品であると考えられるが、

それでも加圧式ランタンであり、燃料を直接燃やすのではなくガス化してバーナー部で空気と混ぜて

燃やし、マントル(ろうそくの芯に当たる)を発光させる仕組みの大光量のランタンである。

中華コピー品であるので、もちろんトラブルはつきものであろうが、なんにせよ価格は格安。

そして、いつのまにか自宅に届いたのである、、、

【点火前点検】

各バルブの状況確認

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向かって右のポンピング機構の取り付けボルトは、緩んでいた。

ねじ切りの状態がよくないので、注意してねじこまないと斜めねじ込みとなりねじ山を損壊してしまう。

また、ねじ切りの際の金属カスが付着していたので掃除した。これも残っているとねじ山を壊す原因になり

燃料漏れや圧力漏れの原因になる。

ポンピング部の革製の弁については、油で湿っていて状態はよかった。

これは油で湿っているのが通常で密着性を上げている、要は注射器や空気入れの小型版である。

真空ポンプオイルの交換した古いオイルを数滴入れておいた。精製度が非常に高い高品質なオイルなのでぴったりだろう。

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このバルブは、燃料注入口であり、圧力ゲージ付きの蓋がある。

このねじ部分はきれいな状態だったが、圧力ゲージの動作が怪しい。

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ポンピングして圧力を上げてもピクリとも動かないので分解修理を行う。

これは、、、、

ちょっと、真空計の中身をお見せしよう。

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これは、ちなみに『壊れている真空ゲージ』である。一部折れ曲がっているのは壊れている部分。

※故障原因は、真空ゲージなのに圧力をかけたから。または、調整ボルトの回しすぎ。

真空計は、管が膨らんでいて中の圧力が減っていくと、三日月状の管が伸縮してゲージが動くのである。

だけど工作精度は、上のゲージとは大違い(爆

これ1個でシーアンカーランタン買えちゃうかもしれないんですけどね。

シーアンカーのゲージは、管がつぶれてるのでこれは、ポンピングでエアーが入っていくと膨らんで

形状変化により先の針が動くのだけど、どうも美しくない。

で、ラジオペンチで形状を修正して、コンプレッサーのエアダスターを当てて圧力をかけると

動いた!

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ポンピングすると、ゲージもちゃんと動くようになった。ちなみに、これは60回ぐらい押し込んだときの

圧力だけど、指示値は当然、めちゃくちゃになってるので実際につかってみて適正な圧力を探ろう。

※追記 後日、コンプレッサーの圧力ゲージで圧力を確認したところ、誤差はあるもののコンプレッサーのレギュレーターの圧力計とほぼ近い値を示していることが判明。これで、メーター読みで最高で3の値までは加圧出来ることが判明した。

後は、赤いダイヤルノブを回すと、ジェネレーター部の先端から、針がチクチクでてくるのを確認。

矢印を下に向けると、エアーがプシューと出てくるのを確認。

ポンピング後しばらく放置でも、圧力が保持されるのを確認。

その他に気になったのは、バーナー部が斜めになっているのだがこれは構造的な物であるので

修正は難しかったので、点灯しなかったら考えよう。

全体的な工作精度はかなりルーズな印象。

シーアンカーランタンを点火しよう!

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まずは、安全な場所を確保。後ろに、石膏ボードの端切れを置いてある。

点火用具一式。

左から、この冬のあまりの燃料の灯油タンク。軽量カップ。ヨーカドーの半額セールで買った燃焼用アルコール。

付属品のアルコール注入容器、圧力ゲージ付きキャップ、付属品の燃料じょうご。

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アルコールを容器に分けます。なんか、金属パイプが差し込んであるだけ、、これ漏れるよね。

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次に、灯油を計量カップで約1Lほど計量。

テスト点火だけど、1Lより少ないとポンピング大変。多いと危険。なので、1L入れる。

アルコールは手につくと冷やっとしてすぐに蒸発しますけど、灯油はべったりして臭いですね。

でも、ランタンの燃料としては、一番安くて手に入りやすいです。

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燃料(灯油、ケロシン)を入れる。

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上から、ネジ2個はずしてカバーを開けマントルをセット。

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バルブを矢印を上にセットし、閉確認を確認する。

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タンク内ポンピング加圧開始。

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圧力ゲージ上昇確認。このくらいで60回ほど。

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プレヒート皿へのプレーヒート燃料(アルコール)注入確認。

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ちょうど、プレヒート皿から突き出たパイプから炎がでてますね。

これで、新品マントルの『マントル焼き』も同時に進行します。

灯油を高温気化ガスにして燃やすには、予備加熱といった作業が必要で燃料気化システムを事前に加熱する必要があるんです。

ほら、石油ファンヒーターもスイッチを入れてもすぐに温風でないでしょう!

あのラグタイム中に、電気で気化システムを暖めてるのです。

それぞれ燃焼が始まれば、その燃焼熱で気化させていくので燃焼は勝手に継続(安定的な燃焼)していきます。

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点火成功のコツ(当サイトのオリジナルの解説文)

プレヒートはじっくりゆっくりお願いします。

液体灯油は250℃で沸騰して蒸発を始めます。なんだか燃料が沸騰するって怖いって思う人がいるかもしれませんが、沸騰するのはマントルの横の金属の棒の内部つまり、ヴァポライザーの内部だけでです。タンクの中の灯油まで沸騰するわけではありません。とにかく、このヴァポライザーを暖めて燃料を高温の気化ガス(高温が必要)にしてあげないとうまく点火しないんです。炎上した場合は、プレヒートが不完全で霧化ガスつまりただの灯油の霧なので燃焼しても不完全燃焼で大量のススが発生して黒い煙がでます。この不完全燃焼の時の炎は赤い炎です。高温気化ガスにエアーを混ぜて燃焼させれば、予混合バーナー燃焼となり、ススが出ない完全燃焼状態で高速燃焼ができますから燃焼温度も上がりマントルを輝かせる高熱を発する事ができます。この状態になれば燃焼の高温で次々に燃料が沸騰出来るので、タンクに燃料を持ち上げる圧力があれば自動で燃焼が継続していきます。ちなみに、ホワイトガソリンのランタンは燃料の性質が違う(気化温度がとても低い)のですぐにプレヒートが完了するので、別にアルコールを使ってやる必要もなくホワイトガソリン自体でプレーヒートが完了(数秒から数十秒かからないくらい)するので、この点はホワイトガソリン燃料を使うランタンの方が点火がスムーズですね。


 

システムオールグリーン!!

シーアンカーランタン点火!!

ノズルオープン!

点火成功!

最初は、暗めだったんですが、赤いバルブを閉~開と動かしてみると、

本調子に。

どうも圧力ゲージは、赤い線でOKでした。

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これは、、明るいじゃないか。

追記:この明かるさでゲージの値が2程度。

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笠を付けると上方への光を下部に集められます。

燃焼臭は、ほとんどありませんが、かなりの熱がでますので可燃物に注意しましょう。

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 実際は、どれくらい明るいの?

上で光っているのが150Wのセンサーライト。

同等以上に、白っぽい光で明るいですね。

 

さて、消火は、英語と中国語の説明書を読むと、

1,圧力ゲージの横の圧力抜き弁を開ける。

2,赤いバルブの矢印を下向きにする。

となっていました。

確かに、圧力を抜くとだんだん暗くなっていき消火しました。

消火後は、本体上部、およびガラスは特に熱いです。

絶対素手では触れませんので注意しましょう。

シーアンカーランタン点灯成功!

どこでシーアンカーランタンは買えるの?

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ランタンケースを自作しました。

【キャンプ】自作のランタンケースの制作【シーアンカーランタン】

ランタンの反射板を自作しました。

【ケロシンランタン】リフレクター(反射板)の自作【DIY】

シーアンカーランタン

 

ノーススターや他のランタンとどっちが明るいの?

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実証実験を行っていないので、どっちも所有していますので感想として。

はっきりいって、ノーススターは絶対的に安定的に明るいです。

それでも、実は、シーアンカーランタンもマントル次第で同等以上に明るいです。

ただし、シーアンカーランタンの場合はマントルの質が個々によってかなり違います(笑

バタフライランタン用とかシーアンカーランタンの専用のもあります。

上記の2つは使っていくうちにマントルが縮む物が多いので、マントルが小さくなると明るさが落ちていきます。

良くいえば落ち着く明るさですね。マントルが小さくなると初期の7割ぐらいの明るさに感じます。

その点、ノーススターは、最初の感想通り、絶対的に安定的に明るいです。

うまく点灯しない場合は?

WEBマスターも遭遇したトラブル編

エアー圧が保てない。すぐに暗くなる。ポンピングしても圧力が上がらない。

などの症状に当てはまる場合。

 

タンクの上の物を分解して取り外してから、泡を吹きかけて空気漏れを探します。

泡はオフィスクリーナーを使いました。

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そうすると、漏れてましたよー(^^;)泡がすぐ吹き飛ぶぐらいリークしてました。ヴァポライザーの付け根でした。ここは鉛パッキンがかまされているんですが密着具合が良くないようです。

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ちなみに、バルブの開閉にかかわらず、燃料が漏れる場合はこのヴァポライザー下部の分解点検が必要です。簡単ですけどね。

今回は、マフラー用の液体ガスケットがあったのでこれを塗ることにしました。

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新しい鉛パッキンも投入。

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リークが止まりました(^o^)

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冬場のガレージ作業のお供に明るさと暖を提供してくれます。

バタフライのマントルよりシーアンカーのマントルの方が白くて明るい気がします。

マントルを取り付けよう、又はマントルを交換しよう。

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しばらく使っていると、マントルにこんな穴があいたりしてきますので他にも崩れたりはずれたりしたら新しいマントルに交換しましょう。

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シーアンカーランタンのセラミックノズルです。緩みがないかは常に確認してください。

このノズルは素焼きのセラミックなので要は、焼き物なので壊れやすいのでそっと扱ってください。

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マントルを袋からだして、口をそっとほぐします。糸が短かったり長すぎたりするものがいろいろ入ってますので

短い時には注意してください。中にはいっちゃうと、そのマントルは終わっちゃいます。

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結び方は、1週巻き付けてから固結びでOKです。はずれなければOK。

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ノズルのくびれにちゃんと入ってるかは確認してください。

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元通りに、セットして完了です。

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マントル焼きして点火。今回も無事に点灯しました。

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